第16話が終わりました。
ネタバレですので、みたくない方はみないでくださいね!
第十六話
宮崎工房
里子と宮崎がいる。
ずっと前から考えていたことなんです。私はずっとあなたに惹かれていました。
ただ、自分に自信がなかった。あなたのおかげで自信を取り戻せたという宮崎。
今は春子のことで精一杯なんです。
他のことは何も考えられませんという里子。
返事は今じゃなくてもいい。ただ、窯入れの前に自分の気持ちを伝えたかっただけですからという宮崎。
順子の店
里子が料理を作っている。
すみれが私は何をすればいいですか?何かお手伝いさせてくださいというすみれ。
卵を割ってもらおうかな?という里子。
やり方を教える。
卵の殻がぐしゃっとなる。
お母さんとはお料理しないの?ときく里子。
はい。いつも料理人の人が作ってくれる。お母様は、目が見えないから、包丁とか火は使うなっておじいさまから言われていてというすみれ。
そうなの。でもすみれちゃんがお料理作れるようになったら、お母さんとも作れるねという里子。
えっ?と驚くすみれ。
やってみたいと思う?と聞く里子に、先ほどはすみませんでした。神社でみっともないところをお見せしてしまいました。でも私は大丈夫ですので、心配しないで下さいというすみれ。
いただきますと、順子もいれ3人で食べる。
かなりダイナミックなオムライスだねという順子。
あやまるすみれに、初めてなんだもん。仕方ないわという里子。
そうだよね。春子ちゃんがあの年にしては、上手すぎるだけだからねという順子。
えっ?春子ちゃん、お料理するんですか?ときくすみれ。
うん。料理だけじゃなくて、掃除、洗濯も手伝うよ。その中でも料理は私よりよっぽど上手なんだという順子。
そうなんだというすみれ。
里子姉ちゃんも私も働いてるから、自然とやるようになっちゃったんだよ。まっ。おかげでこっちは助かっているけどという順子。
すみれちゃんのお宅とは環境が違うだけだから気にしなくていいのよという里子。
あのう・・・といい、いえなんでもないですというすみれ。
枝川家
わあ!すごい。ごちそうだという春子。
笑う大造。
だって、おかずがいっぱいだよ。レストランみたい。うちでは、順子ちゃんとお母さんでわいわいしながら食べるのという春子。
にぎやかでいいねという大造。
あっ。最近はそうでもなかったかも。お母さんと喧嘩してたから。ねえ。すみれちゃんは何でまきさんと喧嘩したの?と聞く春子。
うーん。それはおじいさんが悪いんだ。すみれに嫌なことをさせちゃったからねという大造。
そうなんだ。おじさん、ごめんなさいって言えばいいのにという春子。
そうだな。春子ちゃんの言うとおりだ。ほら冷めるよ。食べなさいという大造。
うんと言いながら、お弁当の歌を歌い、いただきますという春子。
あああ・・・・ナイフは右、フォークは左と教える大造。
すみれの部屋
春子はベッドに座っている。
お風呂の準備ができたから入ってらっしゃいというまき。
えっ?お風呂がおうちの中にあるの?すごいねという春子。
春子ちゃんはいつもお外のお風呂屋さんに行くの?ときくまき。
うん。お母さんと。春子の頭もお母さんが洗ってくれるのという春子。
そう。いいわね。一緒に入れてというまき。
えっ?と驚く春子に、私は目が見えないから、すみれさんは5歳のときから一人で入っているのよというまき。
えっ?とまた驚く春子に、昔も私とじゃなくて、他の人がお風呂に入れてたの。もし何かあった時に、私じゃ対応できないから。すみれさんもそれを感じてたんだと思う。
だから、他の人たちより、ずっと大人っぽくなってしまってというまき。
そうだったんだという春子。
さっき、私とすみれさんが、何で喧嘩をしているの?って聞いたでしょ?あれも、本当は私のせいなの。
すみれさんは、私の目になろうとしてくれているの。それで知らず知らずのうちにすみれさんの心を壊してしまって。気づいていたのに、すみれさんの強さに甘えてしまったの。こんな母親だから、きっとすみれさんも嫌になってしまったのねというまき。
そんなことない。すみれちゃん、お母さんのこと大好きだよ。
だから頑張れるんだよ。春子もそうだもん。お母さんに笑ってほしいから春子も頑張れるんだもん。
私、本当はすみれちゃんみたいになりたいの。頭もよくて、お行儀もよくて、でもすみれちゃんみたいになれなくて、それでお母さんに思ってもいないのに、大っ嫌いって言っちゃったの。
そしたら、お母さん、すみれちゃんにばっかり優しくして。
お母さん・・・・春子のこと嫌いになっちゃったのかな?と泣く春子。
春子を抱きしめ、大丈夫よ。里子さんは春子ちゃんのこと大好きなんだからというまき。
まきにしがみつき、あったかいという春子。
えっ?と驚くまきに、まきさんの体、すごくあったかいという春子。
里子が電話をしている。
そうですか。春子がそんなことをという里子。
ええ、お母さんに嫌われちゃったんじゃないかって不安がってましたというまき。
すみれちゃんは、まきさんを助けたいのに、できないことが苦しいみたいです。
まだ10歳なのに、いろいろなものを抱え込んでしまっている様子でしたという里子。
そう。やっぱりそうなのねというまき。
宮崎工房
里子さん、おはようございます。どうしたんです?こんな早くという宮崎。
挨拶をし、あのう、実は今日なんですけど、おやすみを頂けたらと思って。すみれちゃんと枝川家に行きたいんですという里子。
そういうことでしたら。ちょうど窯入れの準備もありますし、今日から工房を閉めようと思ってたとこなんですという宮崎。
そんな忙しい時にすみませんという里子。
大丈夫です。窯たき中は、他のことは何も手につきませんから。なので、窯たきが終わるまで、里子さんもおやすみして下さい。
それから、昨日いったことなんですけど、あれもいったん忘れて下さい。
あの後、すごく反省しました。自分の気持ちばっかり押し付けて、それで里子さんの居心地が悪くなったら元も子もないですから。今はこの茶碗のことだけを考えます。窯たきの成功、祈っていてくださいという宮崎。
すみれの部屋
春子は、招きねこを見ながら、目がみえないって言わないでくださいますか?とすみれが怒った時のことを思い出し、すみれちゃん、まきさんのために怒ってたんだ。目がみえないってどんなふうだろう?という。
そして、目隠しをし、廊下に出る。
あれ?階段はどっちだっけな?といい、まきの部屋に入る。
写真たてを倒して、目隠しをとる。この人がすみれちゃんのお父さんかという。
ごめんくださいと里子とすみれがくる。
すみれちゃん、お母さんの話、ちゃんと聞いてあげて。すみれちゃんも、お母さんに言いたいこと言っていいのよ?という里子。
まきがくる。すみれさん、お待ちしてたのよという。
春子もくる。
まきとすみれがソファに座り話をする。
里子さんのところはどうだった?ときくまき。
工房でお手伝いをしたり、お料理を手伝ったり楽しかったですというすみれ。
そう。すみれさんがお料理を。いい経験をなさったのねというまき。
はい・・・というすみれ。
謝り、今まで、お母様の目のせいで苦労をかけてしまってというまきに、苦労だなんて思っていません。私は、お母様のために頑張りたいだけですというすみれ。
すみれさん、そのことなんだけど、お母様はすみれさんがお母様のために頑張ってくれても嬉しくないのというまき。
驚くすみれ。
誤解しないでね。すみれさんの気持ちはとても嬉しい。でも、すみれさんがもっと自由に生きてくれた方がお母様は嬉しいのと。春子ちゃんと1日過ごして、心からそう思った。春子ちゃんは、あれがしたい。これがしたいとすぐに言ってくれる。ときどき困ったこともいうけど、春子ちゃんが笑顔でいてくれることは目がみえないお母さんにも伝わってくる。
今まで、目がみえないからすみれさんの表情がわからないと思っていたけど違った。
お母様がそうおもっていたからだった。すみれさんの心をみようとしなかったのは、お母様の方なの。
本当にごめんなさいというまき。
すみれが悪いんです。お母様が私のこと思ってくれているのにすみれが強がっていた。でないと、おかあさまに嫌われるんじゃないかと思ったから。でも、本当は、私はもっとお母様と一緒にいたいのと泣くすみれ。
抱きしめるまき。
お母様?というすみれ。
今やっと、すみれさんの顔がみえた気がする。本当に可愛らしくて、お母様のことを思ってくれているすみれの顔が。今までつらい思いをさせてごめんなさいというまき。
すみれの部屋
里子は、春子、ごめんねと謝る。
えっ?という春子に、まきさんから聞いたわ。私のことすみれちゃんにとられちゃうんじゃないかって不安な気持ちにさせてたって。あの時は、本当にすみれちゃんのことが心配だったの。
大切な人が、身近な人が突然いなくなってしまう。その怖さをお母さんも知ってるから、すみれちゃんが見つかった時は、本当に嬉しかった。涙が出るくらいに。
でも一つだけ、何も変わらないことがある。それは、お母さんにとって、一番大切なのは春子だってこと。
もし、春子に何かあったら、お母さん命をかけてでもお母さんが守る。
事故でも災害でも、お母さんの命をかけて春子が守れるんだったら、お母さんそれでいいの。
春子と離れ離れになっちゃうのは嫌だけど、春子が生きてさえいてくれればそれでいいと涙ながらに話す里子。
お母さんダメだよ。そんなこと絶対ダメ。その時は春子もお母さんを守る。
だからお母さんも絶対いきてね。
大っ嫌いなんていってごめんなさいと謝る春子。
大丈夫。お母さん、春子がお母さんのこと大好きなの知ってるからという里子。
抱きつきながら、謝る春子。
まきの部屋。
春子とすみれがいる。
さっきね、目がみえないってどういうことだろうってやってみたの。まきさん、ずっと怖かったんだね。すみれちゃんはそんなまきさんをずっと守ってたんだね。すみれちゃんは私より、ずっとすごいなって思ったという春子。
そんなことない。あなたの方がすごいわ。あなたのおうちでお料理とかやってみた。でも全然できなくて、悔しいけど、春子ちゃんの方が私よりすごいと思ったというすみれ。
すごくないよ。そうだ。今度うちで一緒にお料理しない?という春子。
いいわよというすみれ。
やったと喜ぶ春子。
廊下で二人の会話を聞きながら笑顔の里子。
順子の店
迷子の迷子のおまわりさんと歌いながら料理をする春子。
でも、あらためて、春子が大事だって分かった。これからは迷わず、春子のことを第一に考えていくわという里子。
今までもそうだったじゃないという順子。
そういえば、すみれちゃんと一緒にお料理作る約束したんだった。お母さん、今度すみれちゃん、うちに呼んでもいい?と聞く春子。
もちろん。お母さんからもまきさんに聞いてあげる。工房もおやすみだしという里子。
えっ?工房おやすみなの?病気?という春子。
そうじゃないの。先生、お茶碗を焼くために山にこもっているのよという里子。
先生、お茶碗作れたんだ。よかったねという春子。
枝川家
ご心配をおかけしてと大造に謝るまき。
何をいう。悪いのは私だ。まあ、でも何事もなう収まってよかった。
よかったついでに報告だが、剛太郎くんがもうすぐ帰ってくるぞという大造。
剛太郎さんが?と喜ぶまき。
帰ってきたら驚くだろうな。まきがすっかり強い女性になっていてという大造。
笑うまき。
里子の部屋
春子は寝ている。
押入れから雄介と春子と3人で写っている写真を取り出す。雄介を思い出す。
雄介さんという里子。
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感想
里子がすみれのことを心配していたのは、自分が身近な人間をなくした悲しみを知っているからだったんですね。
春子優先でしょ?と思っていたので、何かちょっとほっとしました。
今回は、まきとすみれ、里子と春子、すみれと春子が仲直りして、めでたし、めでたしって感じでした。
ちょっと、衝撃な内容がそろそろ・・・・と思うのは私だけかな?
次回予告
里子は、春子に同じ年の友達がいないことが気になって、同じ年のお友達と勉強をしたいのではないか?と聞くようです。
返答は・・・・お母さんと一緒に学校をつくるという言葉。
さすが、春子です。
宮崎は、納得いく茶碗が作れず、スランプから抜け出せないようです。
そんな時にたづねてきたのは、宮崎の師匠で萩焼の人間国宝・藤村九兵衛(樋浦勉)。
宮崎の父親が息子へと遺した封筒を渡すようです。
そこには、今まで知ることがなかった事実が書かれているようです。
どういうことでしょうか?
予告をみる限り、実の子供じゃないという事実なのかな?
本当のお父さんがいるならそっちの方がいいじゃんと春子が予告でいっていたのは、宮崎のお父さん??
実は、お父さんは生きているってことなんでしょうか?
本当のお父さんがいるならそっちの方がいいという言葉は里子にとってもつらい言葉ですよね・・・。
春子の本当のお父さんとお母さんはいますもんね。
里子は、本当のお父さん以上に愛情を感じると話していました。
すみれはというと、小学校の児童会長に選ばれるようです。
そしてまた・・・プレッシャーに・・・。
どうなるんでしょうか?