第25話が終わりました。
ネタバレですので、みたくない方はみないでくださいね!
第二十五話
順子の店
では、さっそく明日からきてくれますか?というまき。
明日からですか?と驚く里子。
照さんが枝川流のお仕事が忙しくて枝川家の方がおろそかになってしまってるの。
昨日も上手に対応できる人が不在で、大切なお客様を怒らせてしまって、大変失礼なことをしてしまったというまき。
すみれちゃんのお母さん、困っているみたいだから、助けてあげようよという春子。
春子の陶芸学校があるでしょ?という里子。
日曜日は1日お休みにしてください。
陶芸学校もお食事会も、今決まっている予定はそのままにしてくださいというまき。
それならば、あしたからお伺いさせていただきますという里子。
枝川会館
枝川グリーンの吉田本部長を枝川出版の社長にしてあげましょう。
吉田さんは、枝川グリーンの拡大に非常に貢献してくれましたからという剛太郎。
承知しましたという照。
関連団体の幹部の配置の件は以上ですか?と聞く剛太郎。
以上です。最終的には理事長の承認を得た上で秘書室に手配を依頼します。
それにいたしましても、10年で枝川流の事業をここまで拡大されて、組織の細部まで把握なさっているなんて剛太郎さまはやっぱりすごいお方ですねという照。
そんなことないです。思ったことをしてきただけですからという剛太郎。
いいえ。きっとアメリカで事業を成功させたというお父様の遺伝子を受け継いでいらっしゃるんですねという照。
父親の遺伝子か。私には記憶がないのでそのことを否定もできませんがねという剛太郎。
不用意な発言をしてあやまる照。
気にしないでくださいという剛太郎。
剛太郎さまは、10年前以前の記憶をお調べになろうとしたことはないのですか?ときく照。
これまで何度か日本とアメリカの私を知ってそうな人を探したのですが、誰も私のことを知りませんでしたという剛太郎。
以前の剛太郎さまをお知りの方は大勢いたとは思うが、きっと巡り会うことができなかったのでしょうねという照。
そうですね。日本で過ごした小学校、中学校、高校時代の友人。
アメリカの大学の友人、この世の中には私のことを知っている人は確かにいるはずなんですが。
きっとみなさん、毎日の生活を生きることの方が大切で記憶の中に私がいるか尋ねても興味がないのかもしれない。
この世間はものすごいスピードで変化しています。その変化の波に乗り遅れてしまったら、おとぎ話の中の浦島太郎のように自分だけとり残されてしまうのかもしれませんねという照。
宮崎工房
九兵衞がくる。
いらしてたんですか?失礼しましたという宮崎。
わしが来たのもわからんぐらい集中していたのはいいことだという九兵衞。
できるだけたくさん器を作って、窯たきの回数を重ねようかと思うという宮崎。
あの親子はどうしたのか?と聞く九兵衞。
それが急に辞めさせて欲しいと・・・・と説明する宮崎。
呼び戻さないのかね?という九兵衞。
はい。九兵衞先生がいっていた、魂と気迫が感じられないのは、もしかしたら里子さん達と楽しい時間を過ごしていたからじゃないかと思ったという宮崎。
なるほど。そう考えたわけかという九兵衞。
里子さん、春子ちゃんと離れるのはつらいですが、陶芸家として1人前になるにはしかたがないと思ったという宮崎。
それでいいんだなと聞く九兵衞に、はいと答える宮崎。
里子の部屋
ぬいぐるみなどを詰めながら、これじゃ入らないよという春子。
引っ越しじゃないんだから、必要最低限のものにしなさいという里子。
これが、必要最低限だもんという春子。
順子ちゃんと晩御飯作ってるから、その間に、そのリュックとバックに詰めれる分だけ選んでいれなさいという里子。
わかった、やってみる。
入らない・・・という春子。
枝川家
それで?遠藤さんは引き受けてくださったのかね?ときく大造。
はい。お引き受けいただきました。明日からお越しいただきますというまき。
春子さんも一緒なんですね?ときくすみれ。
そうよ。しばらくの間はお二人とも住み込みでお願いしたのというまき。
兄弟ができたようで、わくわくするというすみれ。
照から人事案の書類を受け取った。すべて決済しておいたので、後のことは頼む。
それにしても、今回の人事案をみて、つくづく思った。
枝川流の運営はすでに私の手を離れて剛太郎くんが実質的な責任者だな。
18代家元、まきの体制に備えて、今度の人事では、剛太郎くんにも副理事長から理事長へと昇進してもらおうかと思うという大造。
家元(お父様)と驚く剛太郎とまき。
家元はどうなさるおつもりですか?ときく剛太郎。
私は、会社でいえば会長。つまり宗匠に退いて、大所高所から枝川流を見守りたいと思っている。
残された人生を、まきと剛太郎くんが作っていく枝川流を見守ることと同時に山頭火のようにあてどなく旅に出て、人生の最後を孤高に見つめたいと思っているという大造。
山頭火。お父様が以前からそのように生きたいとおっしゃっていた歌人のようにですねというまき。
分入っても分入っても青い山。
ここまで家元として生きてきて正直、わびさびとは何であるのか。今でも本当のところはわからないでいる。
最後にそいつを突き止めて枝川流をより高みへと導くことが私の務めだと思っているという大造。
順子の店
送別会をしている。
順子ちゃん、一言どうぞという春子。
春子ちゃん達がしばらく出て行くお別れ会でしょ?
春子ちゃんが一言いう方だよという順子。
知らなかった。では、一言。
順子ちゃん今までありがとう。一生忘れませんから。いつまでもお元気で。さようならという春子。
少しの間留守にするだけなのに大げさすぎないという順子。
私もそう思うという春子。
気がすんだ?ときく里子。
一度やってみたかったんだという春子。
みんなでパエリアを食べる。
宮崎工房
九兵衞と二人うに飯を食べる。
毎日きてくれるのは嬉しいが、萩の工房は大丈夫なんですか?ときく宮崎。
弟子がおるから大丈夫じゃ。萩にはお前のようにわしに心配をかける弟子はいない。
お前の親父さんの思いに答えるためにも、1人前になってもらわないと死んでも死にきれんという九兵衞。
死ぬ気で頑張りますという宮崎。
順子の店
春子ちゃん、寝た?
本当に寝付きがいいよね。私なんて、お酒のまないとねれないという順子。
私のいない間、飲みすぎないでねという里子。
里子姉ちゃんが帰ってくるまで大人しくまってる。
それより大丈夫?まきさんのご主人のこと。また雄介さんだって言い出したりしない?
大丈夫か?本当に雄介さんだったら、枝川家にお手伝いなんて、住み込みでするはずないもんねという順子。
そうよ、順子のいうとおり、雄介さんじゃないってわかってるから引き受けたんだからという里子。
枝川家
里子と春子がくる。
照が挨拶をする。
枝川流では秘書として、枝川家では家の中を任されておりますという照。
部屋に案内される二人。
今日からこの部屋が里子さんと春子さんの部屋になります。
食事やお風呂などは後で教える。
それでは、さっそくですが、着物に着替えてください。これが制服となります。
ご自分できられますか?ときく照。
はい。以前旅館で仲居をしていたことがありますのでという里子。
教師をされていたのではないのですか?ときく照。
教師の後に石川県の老舗旅館で仲居をしていたんですという里子。
そうですか、老舗旅館で仲居をしていたなら、一通りのことはおできになるのねという照。
できる限り頑張りますが、わからないことも多くあると思いますのでご指導お願いしますという里子。
では、着替えが終わったら玄関で待っててください。
それからお嬢さんはなるべく昼間のうちはこの部屋から出ないでください。
いいですね。どうなんですか?と聞く照。
よく言い聞かせますので、ご安心くださいという里子。
春子に待ってるようお願いする里子。
わかったという春子。
ありがとう、着替えてお仕事してくるねという里子。
着替えて玄関にいく。
仲居さんをしていただけあって、着物のお着替えは慣れたものですね。
それでは仕事の説明をしますという照。
メモをとる里子。
メモをとることは良い習慣ですという照。
仲居をしていた時は何でもメモをしていたので、その時のことを思い出してという里子。
主な仕事は掃除です。仲居をしていたのであれば、だいたいわかると思いますが、枝川家にはルールがある。
掃除の際に動かしたものは、寸分たがわず元の位置に戻してくださいという照。
驚く里子に
目の見えないまきさまは、家の中の家具屋小物の配置をすべて記憶なさっていると説明する照。
それで、まきさんはこの家の中では、まるで目が見えているように振舞われるんですねという里子。
すみれの部屋の掃除の注意点、まきと剛太郎の寝室の注意点をはなす。
寝室は特に注意して下さい。何かあればまきさんに確認してからにするように。
でもその際に注意してもらいたいのは、まきさまが気になさることは聞かないでくださいという照。
どういうことですか?ときく里子。
言葉で説明するのは難しいです。ですが、この部屋がまきさまが唯一くつろぐことができる空間。
その空間に入るということはたとえ掃除でも細心の注意とまきさまへの敬意を払ってくださいという照。
はいといい、剛太郎がうつっている写真に目がとまる里子。
里子と春子の部屋
春子は外に出ようとして里子の言葉を思い出し、部屋に戻る。
退屈そう。
枝川家では、最低10人を超えるお客様がお見えになります。
どう対応したらいいかすべて私に任されている。
遠藤さん達使用人の方はとりあえず失礼のないようにリビングか茶室に通して私の指示をあおいで下さい。
茶器や掛け軸などの説明、客室の説明、厨房の説明、中庭の手入れ、リビングの説明をする。
照の部屋を教え、もちろん掃除は必要ない。立ち入ることも拒否します。用がある時はノックするようにいう。
お手伝いの控え室の説明と他のお手伝いさんを紹介される。
お手伝いの常子さんと琴子さん。10年近く働いてもらっていると紹介する照。
その時に電話がなり、照が出る。
里子に、剛太郎の部屋のテーブルの上の契約書とかかれた封筒をもってすぐに枝川会館の理事長室に届けて下さいという照。
枝川会館
里子が契約書をもってくる。
ワックスをぬっていて、階段が使えない。
仕方なくエレベーターに目をつぶってのる里子。
理事長室に書類を届ける。
里子と春子の部屋
春子は、見つからなければいいんだ。家の中を探検しようと部屋を出る。
枝川会館
里子は手を握りしめエレベーターにのる。
剛太郎がのってくる。
里子の様子をみて、どうしたんですか?と聞く。
エレベーターが苦手なんですと話す里子。
急にエレベーターがとまる。
どうしたんですか?と聞く里子。
止まってしまったようですねという剛太郎。
閉じ込められてしまったってことですか?という里子。
そうみたいですねという剛太郎。
里子の息が荒くなる。
大丈夫ですか?ときく剛太郎。
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感想
いよいよ枝川家での仕事が始まりました。
照は、何か謎が多いですよね。
部屋に入るのは拒否しますって・・・照の部屋は気になります。
春子はじっとできずに出てしまったけど、何か起こしそうな予感ですね。
そして、里子。
雄介だとわかっておきながら行った感じがします。
口では違うと言いながら、確信している感じですよね。
そして、エレベーターに閉じ込められ、どこまで話をするんでしょうか?
ゆっくりしか物語は進まない雰囲気ですが・・・。
次回予告
エレベーターの中の里子の様子をみて、里子を抱きかかえ、童話を話すようです。
剛太郎にはその童話のタイトルに記憶がないようですが、里子との思い出に重要な童話なんでしょうか。
剛太郎の優しさに落ち着き、雄介だった頃の優しさがあることが嬉しくなるが、今はまきの夫だと自分の気持ちは抑えるようです。
予告動画では、まきは、すみれは自分の子供ではないと里子にいっていました。
里子は、またしてもすみれは自分が産んだ春子だと確信するのではないでしょうか?
照さんに依頼されたと何か書類をもってきてましたが、何でしょうか?
血液型が・・・という話もありましたが、照の書類の説明でしょうか?
今の剛太郎が、アメリカに住んでいた剛太郎ではないという確認???
いろいろと気になります。